香りの文化

芳香剤・消臭剤についてお話しします。玄関入れば芳香剤、居間・台所・トイレにもそして車内にも。はたまた香りのする洗剤。消臭剤や芳香剤はできるだけ使用しない方がいいです 現代の住宅は気密性が良好で、昔のような暮らし方は考え方を改めていかなければなりません。シックハウス症候群は、化学性接着剤がアレルギー体質を持つ方に敏感に反応しておきる症状です。芳香剤・消臭剤の類に無知無関心であれば、知らない間にこれらを吸い込み少しづつアレルギー体質になっていくのです。建材ばかりが問題なのではなく、実はご自身の手でシックハウスにしてしまっているケースであると言えましょう。

大切な事は芳香剤や消臭剤の害に理解を深め、室内の空気を過度に汚さない暮らしを行うことです。それをしない限り今後は、そのようなケースが増えていくでしょう。極め付けなのは、ファブリーズです。

◎ ファブリーズの害
 目の障害やアレルギー性ぜんそくが発症するに至った例も。揮発性有機化合物により、シックハウス症候群や化学物質化敏症等が起こり、アレルギーの他に胸痛やめまい、動悸や不整脈、倦怠感やうつ、喘息等の様々な症状が出ることもあるようです。子供やペットがいる環境ではファブリーズは使わない方がよい。ペット臭の防臭の為、マットにファブリーズをした所、中毒を起こし、ペットが吐いたりひきつけを起こしてしまったという事例があります。

 短命で命を失うペットの中には、この様な化学物質を周囲で大量に使用され、様々な病気を引き起こした後に短い歳月で命を無くしていくケースがあるのです。スーパーや公共施設のトイレは強烈なナフタリン系の消臭剤の匂いがします。アレルギー体質の方は気分が悪くなったりした経験がおありのはずです。

◎「香り」は揮発した化学物質?
 実は各社が使用している「香料」については、どのような物質が用いられているかは企業秘密となるため消費者にはほとんど伝わりません。
そもそも「香料」というのは化学的に合成もしくは抽出された化学物質であり、ガス状に揮発したこのような物質が鼻腔内でキャッチされて匂いを感じるのです。つまりその匂いを感じているという事は化学物質が体内に侵入しているということと同じなのです。香料の種類にはいくつもの種類があり、芳香剤・消臭剤をはじめ化粧品用に用いられる香料は4000種類を超えるとされます。これらの中にはもちろん安全性がしっかりと確認されているものもありますが、消費者にその情報を伝える必要のない香料はその全てが十分な安全性試験を行われているとは言えず、高い確率でアレルギーを引き起こすものもあるとされています。

 実際に2010年に発表されている「香料の健康影響」という文書では、エッセンシャルオイルの「ラベンダーオイル」には高いアレルギー発症率(6.7%)が記録されたなどの報告もあります。(ラベンダー油は植物由来の精油ですが、これも香料の一種です)さらにこれらの香料は体内に蓄積してしまうものまであり、香料に用いられる「合成ムスク」は血液、脂肪、母乳中から検出されるという結果も出ています。また有名なアルコールとして「エタノール」はお酒の主成分としてよく知られますが、アルコール類は体内で「アルデヒド」と呼ばれる毒性の高い物質に変化します。人によってはこのアルデヒドに強い耐性を持っている場合もありますが、中にはほとんど耐性を持たない人がいます。お酒の強い人と弱い人がいるのと同じように匂いの元になる揮発性の化学物質にも同様の耐性の差があると考えるべきです。